高脂血症の運動療法
高脂血症の運動療法はコレステロールや中性脂肪に効く
運動療法を行うことにより、
高脂血症の原因であるLDLコレステロールや中性脂肪を減らすことができます。また、
高脂血症の改善に有効なHDLコレステロールを増やすことができます。
運動療法によって高脂血症を改善することで、 心筋梗塞や狭心症といった心疾患や脳卒中などの脳血管疾患にかかるリスクを減らすことができます。
下の表は、1日あたりの歩数とHDLコレステロール(善玉コレステロール)値の関係をあらわしたものです。
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
人数 | 平均値(mg/dl) | 人数 | 平均値(mg/dl) | |
総数 | 1749 | 52.7 | 2816 | 61.7 |
1999歩以下 | 24 | 49.5 | 31 | 60.5 |
2000-3999 | 162 | 49.1 | 263 | 60.1 |
4000-5999 | 347 | 50.4 | 667 | 59.9 |
6000-7999 | 373 | 51.6 | 715 | 61.7 |
8000-9999 | 333 | 54.2 | 565 | 63.2 |
10000歩以上 | 510 | 55.3 | 575 | 63.0 |
(出典:厚生省 平成6年国民栄養調査)
歩く歩数が多い人ほど、 HDLコレステロール値が高いことがわかります。つまり、高脂血症と、 その合併症を予防するためには「歩く」ということでも一定の効果があるといえます。
高脂血症の運動療法は内臓脂肪にも効く
運動は血液中のコレステロールや中性脂肪だけでなく、体脂肪を減らす効果もあります。
体脂肪の中でも内臓脂肪は脂質代謝異常に関係します。つまり、
内臓脂肪がたまれば高脂血症になりやすくなる、ということです。
運動療法によって内臓脂肪を減らせば、 高脂血症になりにくい体質に改善できる、ということですね。
車やバイクなどに頼りきりにならず、日常生活のなかで少しでも身体を使うことが健康になるための基本的な方法なのです。