飲酒も高血圧の原因
飲みすぎは高血圧の原因
長期にわたって多量の飲酒を続けると高血圧の原因となることが分かっています。
どうして高血圧になるのかは、さまざまな要因が絡んでいて、メカニズムは良く分かっていません。
飲酒によってコルチゾールやカテコールアミン(カテコラミン)といった、血圧を上げる効果のあるホルモンが分泌されることや、 飲酒によってカリウム、カルシウム、マグネシウムといった降圧作用のあるミネラル類が不足することなどが身体に害を及ぼし、 高血圧の原因ではないか、と推察されています。
飲酒には良い面も
ただし、アルコールは必ずしも身体に悪いものではなく、適量であれば高血圧の原因とならず、 むしろ健康を増進させるという研究結果も多くあります。
アルコールには末梢の血管を拡張させる作用があり、適量であれば血圧を下げる効果があることが知られています。
心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などの生活習慣病には、アルコールが予防する効果が確かめられています。また、動脈硬化の程度も、 飲む人のほうが進行が遅いことが認められています。
いわゆる「酒は百薬の長」ということですが、この効果は、アルコール飲料の種類にかかわらず認められています。
どれくらいが適量か
飲み過ぎれば身体に害になるが、適度に飲むと健康を増進させる・・・
ではどのくらいが適量なのでしょうか?
高血圧の原因とならず、健康を増進させる適量のアルコールの量として、1日30ml以下とされています。これは日本酒なら約1合、ビール大瓶なら1本に相当する量です。
このくらいの量の飲酒をたしなむ人は、過剰に飲酒する人よりはもちろん、全く飲まない人よりも死亡率が少ないことが分かっています。 飲酒のこの効果は、死亡率のグラフから「Jカーブ効果」 と 呼ばれています。
血圧が高めの方におすすめするトクホ(特定保健用食品)
特定保健用食品(トクホ)は生活習慣病の危険因子(リスクファクター)を減らすのに役立つように工夫された食品です。
動物実験・臨床試験などによって安全性と効能が科学的に検証され、厚生労働省の審査を合格した食品です。