体脂肪計は有効か?
体脂肪計、正しく使ってる?
肥満度を簡単に測定できる「体脂肪計」が一般家庭でも普及してきました。テレビでも、 芸能人やスポーツ選手が「体脂肪率が○○%ですよ〜」なんて自慢orカミングアウトしているのを見ることがあります。
肥満のとらえ方として、「体重が多い」ではなく「体脂肪率が高い」
ということが一般になってきたのですが、 体脂肪率の間違った測定方法や考え方で結果に一喜一憂している人が多いのも事実。
ここでは、体脂肪計の正しい使い方を説明します。
体脂肪計を正しく使って肥満をコントロールしましょう!
体脂肪計の原理
まずは簡単に体脂肪計の原理を説明します。
体脂肪計の原理は「インピーダンス法(BIA法)」というものを用いています。それは、身体に微弱な電流を流し、 その電気抵抗から体脂肪率を推定するというものです。
筋肉は水分を多く含むので、電流を通しやすく、反対に脂肪は水分を含まないので電流を通しにくいのです。
つまり、電流の流れにくい、電気抵抗の大きいヒトほど、体脂肪率が高いということなのですね。
体脂肪計の正しい使用法のポイント
体脂肪率を正しく測定するカギは
「体内水分量の日内変動を少なくする」 ことです。
1日のうちでも、飲食や排尿、発汗などで人間の体内水分量や水分の分布は変化します。これを「日内変動」といいます。
この水分量の変化のせいでカラダの電気抵抗が変わるので、同じ人の測定値でも、時間帯によってバラつきがあるのです。
毎回の測定で、この日内変動をできるだけ減らすために、次のポイントに気をつけましょう!
- 毎回、 同じ時間帯に体脂肪計で測定しましょう 朝と夜とでは体内水分量が変化します。また、 水分の分布状況も変化します。なお、 最も安定しているのは午後6時ごろから午後9時ごろまでです。
- 食事の直後は避けましょう 食後は体内の水分も多いですし、 体重も食事の分だけ重くなります。
- 排尿した後に測定しましょう 余分な尿を排泄することで少しでも水分量を一定に保ちます。
- 運動後の測定はやめましょう 運動後は発汗や水分補給、 また運動による血液分布の変化で体脂肪計の測定値が変化します。特に運動前後の変化を比較して「運動で体脂肪率が減った!」 と喜ぶのはナンセンスです。
- 毎回の体脂肪率の変化で一喜一憂しないようにしましょう 日内変動による誤差は多かれ少なかれ避けられないものです。 数日間の変化を見るのではなく、週単位、 月単位での変化を調べましょう。
体脂肪計を正しく使って肥満をコントロールしましょう!